熊本地震における災害支援ナースの活躍

災害支援ナースは災害発生時に看護協会が被災地と派遣調整を行い、登録しているナースに連絡をして被災地へ派遣されます。災害が起きてから早くて3日で現地に派遣されることもあります。
自分の宿泊や飲食物はすべて自分で準備を行うのが基本です。物資については看護協会が用意してくれることもありますが、足りないものは自分で準備する必要があります。
被災地では自分が思っていた以上の現実を目の当たりにし、いつもと違う環境下での活動となります。
困難な仕事ですが、東日本大震災をきっかけにして登録数は年々増加し、多くのナースが活躍しています。
平成28年に発生した熊本地震でも、災害支援ナースは活躍しました。熊本県看護協会からは273名、日本看護協会からは1688名が派遣されました。
その後、福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県、長崎県、佐賀県の6県から災害支援ナースが派遣されました。災害レベル3になった際に広域支援対応になり、近隣の県に加えて埼玉県や東京都、京都府など関東や関西の府県から多くの災害支援ナースがかけつけました。
災害支援ナースは避難所に常駐して災害支援を行います。身体状況の観察やバイタルサインの測定、感染症予防の働きかけや服薬指導、避難所の環境整備などを行いました。
熊本地震では多くの災害支援ナースが来てくれたことにより、たくさんの人の助けになりました。今後もいつどこで災害がおこるか予想ができない状態なので、より一層多くの人が災害支援ナースとして登録してくれることを願わずにはいられません。